仕込み(舞台装置施工)初日。
団体側・舞監サイドでも二人ほど、美術サイドでも数人応援を呼ぶ。
出演者合わせると15人程度が舞台班。
2tロングトラックには余裕のある物量だが、長い物など5階まで階段上げがあるのがヘビー。
装置など搬入している間に照明作業が先行する。
搬入後に全員集まって、図面を配り、まずは打合せ。
今回の美術プランには、向きや形が斜めとか、傾斜とか、微妙な傾斜とか、丸いとか。
まあ、確かにやや特殊なことが多いのだが、そのため割とスキルのあるスタッフにも
「複雑すぎてよくわかりません」
とすんなりとは理解してもらえなかった。
順調に進んで、電柱が建つ。客席にも建つ。空間が変わる。
トラックに積んでいた物量からすると意外なほどボリュームがある。
不思議な空間になった。
舞台上に立ってみると、自分で言うのもなんだが、どこが正面かわからない不思議な感覚になる装置になった。
計算してはいたが、計算を超えたことが立ち上がってくるのが楽しい。
これは、一番最初の打合せの席で、演出の木村さんと話に出ていたことでもある。
仕込みの記録というのは、あんまり残ることがないので詳しく載せることができないが。
これはすでに、だいたい装置が建ったホールアウト(退館)時間直前の様子。
舞台上に置いた一斗缶は、塗り立て注意の表示。
間違いなく触ったり踏んだりするとこと、乾くのに時間がかかるところの色直しは、こうして帰る間際にやって、翌朝までに乾かすのがセオリー。