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最近(2010年〜)はもっぱらツイッター( @thinkhand / ログ )で、ブログとしては更新してませんが。

2008年あたりは、割と色々書いてます。






























2008年12月31日

有頂天ホテルなニューイヤー

大晦日。

工房(六尺堂)計画が立ちあがって、旧東邦製作所の工場を下見したのが2005年の大晦日だった。

2006年は、五反田団の新年工場見学会に間に合わせるべく、アトリエの備品を工房で製作して、そのままアトリエで年を越した。
2007年は、参加出来なかった工房大掃除の、自分担当作業・事務所の電源配線設置など、ラジオで紅白を流しながら作業して、アトリエに合流して年を越した。

2008年も、「新年工房見学会09」の準備のため、工房に行く。
初日準備日である2日当日には、他にやることも多くなりそうなので、先に自分の展示の準備をする。
ざっくり準備したところで。
ほどほどに切り上げて今年は帰宅。

紅白やハッスルをあまり興味もなくザッピング。
もっと年越しにふさわしいものはないか、と、もう何度目かの「THE 有頂天ホテル」を改めて観る。
なんせ大晦日の物語なので。
あいにく、カウントダウンを合わせられる時間ではなかったが。
やはり何度観ても、感心する物語構造と絶妙のテンポだ。
ラスト、この曲のためにつくった、すべての展開を用意した、映画だという、そのラストシーンはYou Tubeにもあがっていた。


http://jp.youtube.com/watch?v=jNPo_x2W2Lw&feature=related

前にも書いているのだが、このシーンの盛り上がりと、YOUの歌唱がよいなあ。
すべての登場人物の何らかの解決と結末が、この一曲の中で語られる濃密な大団円がよい。

ついでにYou Tubeには、予告編映像


http://jp.youtube.com/watch?v=Xo4xY07O1Ww

や、英語字幕の入った映像もあった。


http://jp.youtube.com/watch?v=KEickk6kGEA

予告編を観ると、なんかもう、この登場人物の設定だけで勝ってるな、と思う。
「最悪」「最高の夜です」など、改めて観ると繰り返されている物語のキーワードをきっちり拾っていて、期待感を持たせる。予告編としてもよい出来。宣伝の勉強になる。

英語字幕を観ると、翻訳の難しさ、不可能性を感じずにはいられない。
意味としては正しく訳されているのだろうけど、本当にニュアンス、行間みたいなものが伝わる「訳」なのだろうか?
ハリウッド映画を字幕で観ても、英語が聞き取れないので不自然を感じることはないが、聞き取れる日本語に、なんとなくわかる英訳を追いかけていると、色々見えてくる。
学校の授業の、味も素っ気も思い入れもない文例の和文英訳なんかでは感じられなかった、翻訳の本質的問題を感じずにいられない。
逆もまた真なりで、翻訳や字幕では、原文やオリジナルの何かが欠けて、読んで見てしているのだろう。
井上成美が、英語教育において翻訳することなく、原文のままで理解させることに徹したのもわかる。

翻訳には母国語の国語力がたいへん重要であることも思い知る。
夏目漱石が英語とともに漢籍に長けていたこと、口語に目を向けていたことを思う。
最近読んだ、水村美苗著「日本語が亡びるとき」を思い出す。