舞台美術プランとか劇場スタッフとか、

かつては写真とかしてきた、松本謙一郎のサイト。


最近(2010年〜)はもっぱらツイッター( @thinkhand / ログ )で、ブログとしては更新してませんが。

2008年あたりは、割と色々書いてます。






























2008年5月13日

ダラダラ行こう

5/12
トリガーライン「青空」仕込み初日。
照明車両はキャラバン満載。しかし搬入はものの30分もかからない。
装置に至っては、工房から手運び。
オブジェが数点と、個人工具のみ。
位置を決めて、置くだけで、舞台装置・美術の作業は昼前に終了。


照明機材が片付くのを見計らって、客席を設置するが、これもアトリエのデフォルトなのでまったく滞りなく進む。釘を打つのも最小限以上必要ない。
アトリエの窓・明かり漏れの施工と、照明の吊り込みが予想以上に時間を食うが、 それでもタイムテーブルどおりにはあがる。
夜には、場当たり(シーンや転換の「変化」がある部分のみを区切ってのリハーサル)を行うが、これもほとんど止め通しに近い。最後までやって、退館。


5/13

午前中に照明の直しとか。
役者のほうでは、小道具の段取りとかが少しあるよう。
ラジカセが届く。SONY製でかなりいい味。理想のサイズ、デザインだ。
今も現役で出演者の祖父が毎日ラジオを聞くのに使われているという。カセットもちゃんと動くし、音も問題なかった。
オープンリールのテープの名残で、寝かせて使う仕様のボタン構造。かなり初期のものと思われる。
これは、値段がつくところ行けば、けっこういい値段がつくはずなので大事にすべき代物だと思う。

午後から、止めずに通し。演出=主演は代役。まだ、舞台上を観つつ相談して明かりを決めていく。

夜、本役で「ゲネ=ゲネ・プロ」(すべてを本番通りに行うリハーサル)

窓を開けて夜景・夜の空気が入ってくるのが今回の醍醐味。
やってみて、狙い通りの感触はつかむ。


それでも明日昼、まだ一回「ゲネ」を出来るという余裕。
実際の空間で、全体を通して色々試し、演技・演出の微妙な調整を重ねるだけの余裕がある。
照明もギリギリまで調整が出来るので、ギリギリまで粘る様子。

聞く話だと、演劇がタイトなタイムスケジュールの中、ものすごい勢いで仕込んで、余裕もなく本番を迎え、終わるということでは、世界でも日本が希有らしい。
欧米だと、常に今回のような時間の流れ方で演劇をつくっているのかなあ、と思う。
日本でも、五反田団は、まあそうだが。
あと、知る限りでは菅間馬鈴薯堂あひるなんちゃら、もそうか。
菅間さんもあひるも、仕込み中に座組全員そろって劇場を一時間空にして昼飯を食いに行ったりする。
演劇を知らない人にはピンと来ないかもしれないが、日本で普通の演劇の仕込みはもっと殺気立っている。それぞれのペースで一息入れたりはするが。

矢井田瞳「MTV UNPLUGGED」
のメイキングに「ダラダラ行こう」という話があったが、そういう感じで演劇をやり続けられたらなあ、と最近思っている。

気負いなく、自然体。知識が増えると物が増えるが、知恵が増えるとシンプルになる、ということでありたい。

ちなみに「MTV UNPLUGGED」とつながるライブツアーをまとめた「Sound drop ~MTV Unplugged + Acoustic live 2005~」のDVD映像における「手と涙」(「MTV UNPLUGGED」でなく「Acoustic live 2005 オトノシズク」の方)は今までのライブ映像でもベストだと思う。
「MTV UNPLUGGED」の、メイキングにも窺われる舞台装置・カメラワークなど緻密に計算された映像もさることながら、「オトノシズク」のほうのは、パフォーマンスとステージの空気感が最高。



0 件のコメント: