舞台美術プランとか劇場スタッフとか、

かつては写真とかもしてきた、松本謙一郎のサイト。


今(2010年〜)はもっぱらツイッター( @thinkhand / ログ )で、ブログとしては更新してませんが。
最近は主にもろもろの告知とアーカイブ、ポータル的編集記事など。

2008年あたりは、割と色々書いてます。






























座組みにとって大事なこと

王子小劇場に朝から出る。
スパンドレルレンジの劇場入り・仕込み初日。
劇場スタッフミーティングもある。

仕込み初日は出来るだけ夜までいるようにしているのだが、JBJJPの稽古場に映像さんが来るかもしれないというメールがあったので、来るようなら行くことにする。

昨日、劇場下見で打ち合わせして翌日なので、まだ舞台美術プランのほうでは大きな進展ないし、稽古を見るのも特に通しだとか参加人数が多いわけではないが、映像さんと直接顔を合わせて打ち合わせられるのなら大きい。

夜、劇場を出て稽古場に向かう。
沼袋の駅を降りて、北へ。この通りはなぜか焼き肉屋がやたらと多い。
気になるが、焼き肉屋では一人で入る感じでも、軽く食事をすませる感じでもないので、やや気になったラーメン屋に入る。

稽古場にて、やや稽古を見、やって来た映像のヒデルさんを交えて打ち合わせ。
台本だけではわからなかった、映像への指示や演出の希望が聞けたので、舞台美術的にも、どこに映写するのか、映写するために装置をどうするのか、という方針が決まった。
舞台美術的に「こうするのが絶対いい」と主張し、先に提案することも可能だが、やはりこういうことは人と会って話して決めていくに限ると思った。
少なくとも自分は、そのほうが考えやすいのだなとも感じた。一人で考えていてもあまり解決はしない。

演出の清水さんから出た映像のイメージに近いものを、映像さんと話しているのを横に聞きながら、その場で検索をかけてみたりもする。便利な時代だ。こうやって具体化すると作品全体もどんどんはっきりしてくる。

映像のきっかけとか、何が映写されるのかなんて舞台美術のデザインにそう影響するものではないと考える人もいるかもしれない。
もちろんポイントを押さえておけば、あとは実務的に問題なかったりはするだろう。
しかし、やはり作品全体を把握するのが大事だと思う。
内容を知るほど、今回の作品が面白くなりそうに感じた。
自分の期待感も高まった。これも大事。

そして今回、座組スタッフ全員での顔合わせの機会とかはなかったのだが、映像さんに会ったことで、すべてのスタッフとひととおり顔を合わせた。
Googleグループ
を使って、実務的なことはメール連絡出来ている。
共有出来ているはずだが、やはり実際に顔を合わせてて人となりを知ることは大きい。
非常に安心感がある。

これはけっこう座組みにとって、チームで仕事をする上で大事なことだと思う。
初めての顔合わせがあるならもちろんのこと、馴染みのスタッフでも、公演というプロジェクトが始まる前には一同に会せるといいなあ、と思う。
現実には、なかなかそうもいかないが、出来るだけ早い段階で舞台監督、照明、との打合せを希望するようにはしている。

会って話せば一瞬で解決することもあるし、情報量とスピードが違う。
何もやりとりはなくても、顔を合わせたコミュニケーションがあった上で、その後のメールなどでのコミュニケーションは飛躍的に円滑になると思う。

最近、色々なところでGoogleグループの便利さを薦めて利用しているし、それによってなかなか都合の合わない打ち合わせを補うことが出来ている。
しかし、直接会って話す打ち合わせが必要なくなるわけではない。
舞台美術プランの仕事量をどういう単位で測ればいいかわからないが、かなりの割合がは打ち合わせになるのではないかと思う。