9月から、正確には8月末の稽古見・打合せから始まり、11月まで続いた連戦が一昨日エレクトリック・モンキー・パレード「シガラミズム」の千秋楽、そして昨日の荷下し・廃棄作業まで終わった。
まだ色々残務はあるけど。
舞台美術を装置製作まで請けもつと、細々とした領収書も山ほど貯まるし、人を雇ったり、廃棄処理を共同で行ったりもするので、計算や請求や精算や支払という煩雑な作業がつきものになる。
個人だから、自分でやるしかない。
しかも、終わってみないと、いくらになるのかわからないものが多い。
工房(六尺堂)を使用するのも共同運営なので自分で行う事務処理がある。
舞台美術家・装置製作者はナグリ(舞台用金槌)や刷毛を振り回しているイメージの割に、舞台スタッフの中でも意外と煩雑なデスクワークが多いポジションだと思う。
9月〜11月まで、三ヶ月で6公演、一ヶ月2公演ペースだと思って腹をくくっていたのだが、最初の初日から最後の楽日が、実は二ヶ月のうちに納まっているのを、途中で照明家の永さんに
「あなたみたいな(時間かけてプランする)人にしたら無茶苦茶なペースだ」
と指摘されて、始めて気がついた。
一ヶ月3公演ペースだった。
忙しいのも無理はない。
それぞれの公演の打合せや稽古見の予定を入れているうちにどんどん予定がうまっていった。
月3公演ということは、月のうち仕込み(施工)1日〜3日、バラし(撤去)1日、で9日〜12日間は消化される。それぞれ、本番の芝居も観るし、初日には飲むし楽日には打ち上げで朝まで飲みもする。
翌日には片づけ作業もあるし、廃棄処理などもしていたら丸一日近くつぶれる。
装置製作にもそれぞれ4日かけたとして、やはり12日間は消化される。
残った6日のうちで、稽古を何回見ることが出来て、打合せを何回出来るだろうか。
もちろん、一日のうちに稽古場を二カ所回ったり、製作作業してから打ち合わせることもあるが、それ以外にも買い物をしたり、資料をあたったり、図面を引いたりという時間が圧倒的に必要だ。
こんなペースではやってられない。
もうやらない、と思う。
それに今回の連戦では、自分としては初めてのことなのだが、楽日(千秋楽 / 公演最終日)の翌日が次の公演の仕込み日という連投さえあった。
バラしには、代打をたてて、積み込んで、仕込み準備の打合せやデスクワークを片づけて、打ち上げに向かい、朝まで飲んで、仕込みに入る。
こんなことは、もうやるまいと思う。
しかし
ロロ「LOVE」2010/1/1〜1/4@王子小劇場
のあと、1/5劇場入りの
パセリス「届かないことだってある」2010/1/7〜11@OFF OFFシアター
をやることにした。
西原理恵子の著書にあったと思うのだが「人間というのは、反省はするけど、繰り返す」